■『俳優紹介』
   
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益田 喜晴 Masuda Yoshiharu

 

 僕は20歳を過ぎるまでに巨人軍に入ることが目標でした。だけど宇宙飛行士になりたくて入ったロシア学科のある大学でバレーボールを追いかけて「打倒キューバ」と孤軍奮闘していました。僕を野球小僧にした生みの親父はとうの昔に亡くなり、ここまで育ててくれた今の親父に出逢いました。そして母親や兄弟、親類に見守られ、沢山の友と出逢い別れ、幾人かの恋人と出逢い別れました。人間とは煙のようです。一ところから始まり、やがて様々に別れそれぞれの模様をくゆらせ消えてゆく。そしてまた水蒸気となり雨となり大地に帰り一つとなる。我々はもともと一つであり、ただ単に今は様々な形にわかれているだけじゃないかと思えてなりません。そのことは僕の演技に関しても言えます。僕は今まで多くの役という人生を生み出してきました。そしてこれからも、沢山生み出していくでしょう。しかし、その総ては僕からはじまり、舞台の上で模様をくゆらせ消えてゆき、やがて僕に帰ってきます。 明日がどっちかなんて迷わない。自分が何の為に生まれたかなんてわずらわない。今吹く風を楽しめる"楽しむ天才"に僕はなりたい・・・。(つづく)

 

益田喜晴 益田喜晴 益田喜晴
photo by (C) Yukie Oikawa photo by (C) Shohei Yamashita photo by (C) Yuki Yoshida
   
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